love square~四角関係なオトナ達~
遠くに聞こえる鳥の声で目が覚めると、上にいた工藤の姿はパソコンの前にあった。


「目が覚めましたか?おはようございます」


「あ、うん…。オハヨ」


パタンとノートパソコンを閉じた工藤がベッドの上のあたしの横に座る。


「少し乱れてます」


短くなったあたしの髪を指で梳きながら整えて。


「その…」


「ん…?」


「キス…をしたいのですが…。いいですか?」


「なんで今更聞くのよ…」


工藤の指があたしの左の鎖骨をなでる。


「前に増して可憐で儚い。キス1つで消えてしまいそうなシャボン玉のようです」


「髪が短くなっただけ。あたしは何も変わらないよ?」


「気持ちも?」


「え…?」


「気持ちもまだ泡のように漂っていますか?」


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