love square～四角関係なｵﾄﾅ達～

あたし…。


いつからだろう。


どうして琉偉なの?


最低最悪な出会いだったくせに、いつからか心を奪われていたなんて。


悔しいくせに嬉しくて。


なぜだか溢れてくる涙を止められない。


「姫葵さん…?」


「琉偉…っ…っ…琉偉…!」


「なぜ泣くのですか?」


「あたし…素直になりたい…」


「言ってください」


「でも…!でも2人が傷つくのは見たくないの…」


「では、その正直な気持ちを隠して自分も傷つけるのですか?」


「…ヤ…。ヤダよぉ…」


「では、姫葵さんの気持ちを聞かせてください」


「あたし…あたしは…───スキ…」


「誰が?」


「…っ…っ…!琉偉が…琉偉だけが好き…っ!」


「泣かないで」


「だって…っ…っ。春流といく兄ちゃんが…っ…っ…」


「その優しさはもっと2人の傷を深くしますよ?」


「そんなの…わかってるけど…っ…っ…わかりたくないの…っ…」


「わかっているはずです。恋や愛の答えは1つだと。もう終わらせなきゃならない時が来たんです」


「琉偉…」