空色の君へ。〜最後に1度だけ、君の名前を呼ばせてください~
そう言いながらぎゅーっと抱き着いてくる莉乃は、相変わらず可愛くて私の癒しだ。
「そっかそっか!良かったねえ。明日もりょうたくんと話せるといいね!
「うん!!」
りょうたくんというのは、莉乃が最近想いを寄せている相手。
莉乃いわく同じ小学2年生で、私と歳の近いお兄さんがいるらしい。
小学生でもちゃんと恋愛してるんだなあ。
それに比べて私は、生まれてこの方恋愛経験ゼロという始末。
別に恋愛に興味がないわけではない。
でも、『好き』という気持ち自体がよくわからないんだからもうしょうがない。