空色の君へ。〜最後に1度だけ、君の名前を呼ばせてください~
この先も、その意味をわからないまま大人になっていくんだろうなあ。
「今ご飯作るから待っててね。」
そう言いながら、冷蔵庫から野菜やお肉を取り出して料理を始める。
ご飯作ったらお風呂洗って、洗濯機回して…
そういえば明日の授業予習必要だったな…
「ねえお姉ちゃん。」
「…ん?どうしたの?」
「お外雨いっぱいだけど、お父さん大丈夫かなあ。」
莉乃が、カーテンを少し開けながら心配そうな顔で私をみていた。
急いで駆け寄って外の様子を見る。