空色の君へ。〜最後に1度だけ、君の名前を呼ばせてください~
「お姉ちゃん、きいてるの? 」


「え…あ…ごめん。聞いてなかった。」


何考えてるの、自分。


もう全部、過去じゃないか。


なにがあっても、あの日には戻れないのに。


そう、なにがあっても…


「この空、誰かが泣いてるみたいだねって、そう言ったの。お姉ちゃんもそう思わない?」


「泣いてる…か。そうだね、莉乃も昔は、こんな風によく大泣きしてたっけなー?」


「それはもう昔のはなしなの!今は莉乃泣かないもん!強い子だもん!!」


「ほんとにい?」


「ほんとだもん!」


そう言って、莉乃は少し赤らんだ頬を膨らました。
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