空色の君へ。〜最後に1度だけ、君の名前を呼ばせてください~
「もしかして紗夜ちゃん、怖いの苦手?」


耳を塞いで動かない私の手を、ゆっくり耳から離しながら聞かれる。


「苦手…」


小さい頃から、怖いのだけはほんとにダメ。


…ほんっとに。


怖い話を何かで聞いてしまった日は、夜1人でいられない。


小さい頃はよくお母さんに一緒にいてもらったな…


病院は、昼間でも怖かった記憶がある。


そんな時はいつも、誰かにそばにいてもらってたような…


誰だっけ?
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