空色の君へ。〜最後に1度だけ、君の名前を呼ばせてください~

…誰だろう。


こんな時間に、誰か残ってたのかな。


そう思いながら振り返る。


するとそこには


黒い傘を片手にわたしを驚いたように見つめる、


上条碧空(kamijyo sora)くんの姿があった。


なんで、上条くんがここにいるの…?


「綾崎さん、もしかして傘忘れた?」


そう心配そうに言う上条くんは、


運動神経抜群で成績優秀なうえに、


スッと鼻筋の通る整いすぎた顔というモテる要素を全部入れたような男の子。
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