天才怪盗が拾った少女



というか、納得いかねぇ。


そもそも、なんで急に出てきやがった。


俺らは3年前から活動してんだぜ?


もっと早く出てきてもおかしくねーだろ。



乱魔の邪魔をするってんなら、自分自身の姿を現せよ。


それとも、代理に頼まなければならない特別な理由でもあんのかよ。


あの子持ちの代理人に。



やっぱ気にくわない。



なんなんだ。


ラビットって。


誰なんだよ。


なにが目的なんだ……



この前は俺を逃がしてくれた。


なにを考えてやがる……




「乱魔。とりあえずだが、できたぞ」



そう言いながら、空海が1枚の紙を渡してきた。



「さすがだな、空海。上出来だ」



俺はそれを警察に届けるよう、頼んだ。




さあ、勝負だ。


ラビット。



どちらの頭脳が上か、はっきりさせようじゃないか──




そして次の日。



今回狙う獲物はネックレス。


とある財閥の家の金庫に入ってるらしい。



その家はまず侵入するのが無理らしい。


そして、もし侵入したとしても家のセキュリティがことごとく邪魔してくる。



んで、最後に金庫。


こいつがなんとも厄介。


世界で数えられるほどしか作られてなく、簡単に開けられることができない。



しかし、こうなってくると、今の俺には好条件だ。


乱魔が盗むとなると、これに加えて警察も来るんだろ?



ま、財閥の人間が許せばなんだが。


俺としては許してもらいたいけどな。



じゃなきゃ、ラビットと戦えねぇだろ?


それじゃなんの意味もねーんだよ。


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