天才怪盗が拾った少女



今回狙うのはとある財閥が持ってるティアラ。


Sの情報によると、どっかのお嬢様のものだったらしい。



どこか言ってたはずなのに忘れた。



シルバーで真ん中に赤のルビー。


ほかのところは全部ダイヤ。


見た目はシンプルなんだけど、売るとかなり高いらしい。



そんなティアラが置いてある部屋の上に到着。


あ、俺がいるのは屋根裏てきなとこ。


ホコリとかヤバイ。



「君が……の息子さんか。本当に……を……られるのか?」



誰かの話し声が聞こえてきた。


たぶんティアラの持ち主。



ってか、大事なとこだけ聞こえねーんだけど。


でも、間違いなく持ち主が今話しかけてるやつこそ、今回警察が手にした有力な人物だろう。



いきなり直接対決かよ……



いや、不安になんてなってねーからな?


ただ、面倒だなーって思っただけ。



別に勝負してもいいんだ。


暴力的なほうで。


それでも勝つ自信はあるから。


でも、『怪盗乱魔』がそんなことしたらなんか違うだろ。



……あ、そっか。


もし、ケンカふっかけられたら、避けるだけ。



そんで、逃げればいいんだ。


あーでも、やっぱ悪く言われっかなぁ……



すると、空海が焦ったように言ってきた。



『おい、乱魔!なにやってんだ! とっくに時間になってんぞ』



はぁ!?


俺は腕時計を見た。


10時01分。



俺が予告したのは10時。


1分過ぎた……



あー、くそ!


あれこれ考えんのはやめだ!


まずは俺の邪魔するやつの顔を拝んでやらぁ!


< 5 / 61 >

この作品をシェア

pagetop