未知の世界4
よし・・・・・・。誰もいない。
食堂で知り合いがいないか、といっても幸治さん、早川先生、たける、さらに進藤先生・・・・・・と限られた人物がいないことを確認してみた。
早川先生にはお先に食事をしてもらうようにいってあるから、30分前には食堂に来ているはず。
幸治さんたちも早く昼に入っているはずだから、進藤先生がこの後登場しなければいいんだけど。
バイキング形式になっている食事をプレートに入れる。
このくらいなら、いいよね。
何がいいのか分からないけど、自己暗示をかけて納得させる。
席に着いて、もう一度辺りを見回す。
うん、誰もいない。
頂きます。
でも、なかなか食欲がわかない。一先ず、水を喉に流し込む。
「かなっ、隣いい?」
ビクッ!!!
その声はたけるっ!?
もしかしたら幸治さんもいる!?
と思って振り向くと、たけるだけ。
「ふぅ~。」
「何、そんなに驚いて。」
「ううん、何でもない。
それより、一人?」
慌ててたら気付かれちゃう。でも何気なく幸治さんがいないか聞いてみる。
「あぁ。僕は違う仕事が残ってたから。」
そういうことねぇ。
たけるは私の食事量を、特に気にしないまま二人で食事を済ませた。
少し残しちゃったけど。