未知の世界4

「かなちゃん、もう終わった?」





片付けをしている私に声をかける。





「はいっ。進藤先生、昨日はありがとうございました。」





昨日、当直明けなのに私の湿布を張替えにわざわざ来てくださったお礼をした。






「ううん、帰り道だし。





それより、まだ吸入してないでしょ?」






いきなりそのフレーズっ!!!





まぁ、してないけど・・・・・・。




  

その顔を見た進藤先生は、






「じゃあ行くよ。早川先生、終わったらここに寄らせず帰らせるから。」 




  

そう言うと、私の腕をガッツリ掴んでスタスタ歩く進藤先生。






私は半ば引きづられながら、早川先生に頭を下げて医局を後にした。
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