未知の世界4
何もかもを受け入れられなくて、黙ったまま時間が過ぎた。
「かなちゃん、話を進めるね。」
進藤先生が再び口を開く。
まだあるんだ・・・・・・。
「しばらく入院して欲しい。
そこで検査して、体力の回復を待って様子をみたい。
場合によっては、もう一度手術をしたい。」
また・・・・・・、また手術・・・・・・。
もう嫌だよ。
またアメリカからお父さんを呼んで?
もういいよ・・・・・・。
「今日はとりあえず、自宅に帰って入院準備をして」
「いいです・・・・・・。」
進藤先生の言葉を遮って意見した。
「手術も入院もいいです・・・・・・」
「かなっ!!!そんなわがまま通用すると思ってるのか?」
「いいです・・・・・・。
これから先もこんなんじゃあ、もういいです。」
「かなちゃん、投げやりになってはダメだよ。
せっかくここまで来たんだから。」
「・・・・・・。」
「とりあえず、机の荷物を片付けて帰るぞ。」
幸治さんにそう言われ、手を引かれて立ち上がる。
そのあと、どうやって私は荷物を片付けたのか覚えてない。
マンションに幸治さんと戻ってきて、今、自分の書斎のベッドに座っている。