未知の世界4
トントンッ
「かなちゃん、入るよ。」
食事もせず、泣いていたので頭がボーっとしてしまう。
窓のカーテンは開けられている。
もう外は真夏で、部屋の中からは暑さが全く感じられない。
天気は晴れて空は雲一つない陽気。
その一方で、私の目はパンパンに腫れ上がり、枕をビタビタにしているっていうのに。
背中にそっと手を当てられ、思わず体がビクッと動く。
「かなちゃん・・・・・・。
まだ受け入れたくないと思うだろうけど、今後の話を詳しくさせて。
いい?」
後ろからする進藤先生の声に、まだボーっとする頭を左右に振る。
「そっか。
また夕方来るよ。このままって訳には行かないから、気持ちが落ち着いたら聞いてね。」
その言葉に返事はせず、窓を眺めたままでいた。
進藤先生はそれから部屋を後にした。