未知の世界4

「石川先生はね、アメリカにいる佐藤先生と何回も難易度の高い、小児の心臓手術を成功させてきているんだ。






今回日本に来ることになったのも、佐藤先生から君のことを聞いてなんだよ。」 
   







何それ・・・・・・。








私の知らないところでいろんな話が進んでる。







私のことなのに、私が知らないなんて。







なんで幸治さんも教えてくれなかったの?






なんで?






 
「かなちゃん・・・・・・?






ここまで話したけど、大丈夫かな?」








「・・・・・・。」








大丈夫なんかじゃない。







カピカピに乾いていたはずの目から、再び涙がこぼれ落ちた。







どこからこんなに涙が出てくるんだろ。









「これからのこと、考えて欲しい。」









そう言って少しすると、進藤先生と石川先生は部屋から出て行った。

< 222 / 242 >

この作品をシェア

pagetop