未知の世界4

あれから私は、幸治さんに「一人にして」と頭で考える前に言葉にしてしまった。







本当は、一人で考えたくないのに・・・・・・。







一人で考えれば考えるほど、辛くなる。








それにネガティブになって、どうしようもないくらい悲しくなる。







だから、幸治さんにはいてほしかった。






だけど、これ以上幸治さんといれば、さっきみたいに自分を見失って、幸治さんを傷付けてしまう。







こんなこと、今までになかった。






誰かに頼るなんて、そんなことすら考えられなかった。







だけど、今は何かあっても常に側にいてくれる幸治さんがいる。







どんなに辛くても、悲しくても一人で乗り越えてきたのに、今では少しのことでも幸治さんがいるから、辛いことも悲しいことも半分受け止めるだけで良くなった。








だけど、そのおかげで今みたいに幸治さんがいないとどうしようもなくなっている。







 
あんなこと・・・・・・、言わなければ良かった。









心の内を、本当は話したいのに・・・・・・。














外は真っ暗で、部屋から見る外は何も見えない。








ベッドから降りてカーテンを閉めに行った。








またここから出るには、何ヶ月もかかるだろうことは、予測できた。
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