未知の世界4
アメリカから帰って翌日には病院だったから、本当に久しぶりのマンション。
私の退院に合わせて、幸治さんが掃除してくれていた。
冷蔵庫の中もしっかり買い出しされてる。
さっそく今日から何を作ろうかな、と思いながら冷蔵庫の中を開ける。
「しばらくは家のことはいいからな。」
後ろから幸治さんの声がした。
「おふくろたちが、まだ日本にいるから。
家事は心配するな。
一週間はゆっくりしとけよ。」
え、お母さんが!?
「そんな、悪いよ。
お母さんたち、私のために残ってくれてるの?」
「親父がかなの術後までは、様子見たいって言って、あらかじめアメリカ出るときに、休みをとってあったんだ。
術後の回復が良かったから、まだ日本にいるんだよ。
だから、気にするな。」
「お父さんまで・・・・・・。」
「親父は仕事だからな。おふくろは親父が一人じゃ心配だし、一人でアメリカ帰ってもなぁ。
今日の夜は出前にするけどいいか?」
久しぶりの出前!
ウンウンと、頷いて返事した。
「それまで部屋かここでゆっくりしろよ。」
「ありがとう、幸治さん。」
幸治さんはそういうとリビングにパソコンを持ってきて、仕事を始めた。
私はその隣のダイニングのソファに座った。
一週間は安静かぁ。
それが終わったら、大学だ。
今年一年間はゆっくりとした時間を過ごせそう。
あ、だけど、結婚のことも考えなきゃ。
幸治さんは何か考えてるのかな。
結婚式のこと。
なんて考えていたら、いつの間にか寝ていた。