未知の世界4

「うわぁ!」






テーブルについて出前のおひつの蓋を開けると、それは鰻重だった。






私が初めてこの家に来て食べた、生まれて初めて食べた出前!





 
あれから私がご飯を作っていたので、一度も食べたことがなかった。






「喜んでもらえてよかった。」







「幸治さん!ありがとう!」






私は満面の笑みで答えた。











アメリカから帰国して、翌日には入院して、心膜炎だけど難しい手術になるって言われた時、私にこんな生活がもう一度やってくるとは思ってもなかった。


 



今この生活があるのも、幸治さんのおかげ。






これからも幸治さんには感謝して、自分なりの恩返しをしていかなくちゃ。








< 6 / 242 >

この作品をシェア

pagetop