未知の世界4
私たちはすぐに準備を終えて、幸治さんの車で空港に向かった。
「かな?飛行機は久しぶりだけど、大丈夫そうか?
心臓があおったり、呼吸が苦しくなったらすぐに言えよ。
あらかじめ航空会社には持病のこと言ってあるから。」
そんな、幸治さんにそこまでしてもらってるなんて。
「幸治さん、ごめんなさい。」
「は?どうした?」
空港のターミナルに向かう中、先に歩く幸治さんの背中に小さな声でつぶやいた。
幸治さんには聞こえていたみたいで、立ち止まると、私の方に歩いてきた。
「だって・・・・・・、私に持病がなければ、そんなこと幸治さんにさせてしまうこともなかったのに・・・・・・。」
「ばかっ!
そんなこと気にすんなっ。
俺がかなのことを思ってやって、当然だろう?
夫婦なんだし、そうじゃなくても、俺はかなを守りたいってずっと思ってたんだから。」
「幸治さん・・・・・・」
「だから、行くぞっ。
暗い顔すんな。」
「はい・・・・・・。」
幸治さんは、立ち止まっていた私の手を握ると、来た道を進んで行った。
こうして私たちは無事に空港を出発して、1時間30分後には、沖縄に着いた。