未知の世界4
リビングを出て部屋に行こうとすると、
「おい。」
と言われ、幸治さんに手を引っ張られる。
「こっちだろ。」
あ、忘れてた。
「そうだった。」
新しくなったんだ。
寝室に入る。
あ、そうだった。ベッドは一つ・・・・・・。
「早く来いよ。」
私がベッドになかなか入れずにいると、幸治さんに促された。
「は、はい。」
緊張する。
1度だけ、幸治さんが酔っ払って同じ布団で寝たことはあったけど、今日からずっとだなんて。
それに、酔ってない・・・・・・。
それもそれで緊張する。
私は渋々布団に入った。
傷が痛くならないように、ゆっくりと。
そんなときにも幸治さんは優しく私を支えてくれる。
「大丈夫。何もしないから。」
と言いながらも、額にキスをする。
でも、そこまでで終わってくれた。
ただ気になるのが、私は傷があるから仰向けだけど、幸治さんは私に向かって横向きで寝てる。
ジーッと見られてる。
なかなか寝られないでいると、幸治さんが私の肩をリズムよく叩いてくれた。
いつの間にかそのリズムのおかげで、私は寝ていた。