溺れる恋は藁をも掴む
 お前の事考えていたら、俺自身も高3の夏にワープしちゃうんだよな……

 ー家庭の事情で一週間学校を休んだ時ー



 休んだ後に、色々と心配してくれる顔ぶれの中……

 三浦華は、俺の目の前に沢山のレポート用紙を置いた。

 「アキ‥‥‥
これ、休んだ分の授業のノート。
後はアキが見ながらまとめればいいし、
少しくらい参考になればいいかな?って思ってさ。

 大変だったね。
期末テストの範囲もあるから、少しくらいは役に立つかも?」

って渡してきたよな。


 「有難う」

 その一言しか言えなかったよ。

 華もそれを渡すと、他には触れないでくれたな。

 「どういたしまして。
私さ、ノートまとめるの苦手だから、責任取らないよ!
間違いとかあったら、自分で訂正してね」って笑った。


 華の親切が嬉しかった。
あいつの優しさが一番な…
< 129 / 241 >

この作品をシェア

pagetop