溺れる恋は藁をも掴む

✾✾✾

　家に帰っても、シャワーも浴びずに誠治さんへの、メールの文面を考えていた。

　ーー今日のお礼、自分の正直な気持ち、感謝、そして、次に繋げる言葉。



　考えに考え、必死になった。


　
　欲しいものは自分から手を伸ばす。
手を伸ばさないうちに諦めたら、そこで終わるのだ。

　手を出して失敗したのなら、それはそれで、諦めをつける心にも、思い存分の言い訳をし、自分を守れるだろう……

　『あんた良くやったよ！』ってね。


　ダメ元当たり前！！
　くよくよすんな私！！


　上手くいくとかそんなのは、私の辞書にはない！！

　上手くいかなくても、当たり前の人生をいかに楽しむかなんだよ！！

　卑屈になるデブブス女には、いつでもなれる。



　ならさ、ここぞという時に、今までやるだけの事はやってきたかい？

　諦めデブブスで終わってきたんだろう？

　ーーなら怖いもんなんてないさ！

　あんたは、それでも自分でも守ってきたじゃん！！




　ーー底意地を見せろ、私！！ーー







　自問自答しながら、決意は決まる。