溺れる恋は藁をも掴む
弱くなって、強くなる
百合の話が終わると、ずっと聞いてくれていた莉緒が泣いていた。
「勝てないわ」
莉緒が小さく呟いた。
「えっ?」
「いい女だね、百合さん。
幸せになって欲しい。
晶が百合さんを心の拠り所にしていたように、百合さんも晶が心の拠り所だったんだよ。
3つ年上って言ってもさ、なかなかそこまで大人になれないよ。
本当は、自分の欲に走りたかったと思うよ……
我慢したんだね。
私なら、晶に縋ってる。
晶との恋に走ってる……
それが出来ない女だから、晶の心を鷲掴みにしたんだね……
あぁ……… マジ、カッコ良すぎでムカつく!!
ムカつくけど、物凄くいい女」
「ムカつくだろ?
ムカつくらいいい女だったから、忘れられなくて苦しい……」
「いいんじゃないの?
無理して忘れられなくても。
忘れるには惜しい女さ!
あーぁ、ムカつく!
これじゃあ、晶の事、口説けないじゃん!!」
「口説く気なんてなかっただろ?」
「あったよ!
ーーあったけど、先が見えちゃう勝負に負け試合に挑むほどバカじゃない!!
でも、最高の理解者にはなれるかもよ……?」
「最高の理解者!?」
「勝てないわ」
莉緒が小さく呟いた。
「えっ?」
「いい女だね、百合さん。
幸せになって欲しい。
晶が百合さんを心の拠り所にしていたように、百合さんも晶が心の拠り所だったんだよ。
3つ年上って言ってもさ、なかなかそこまで大人になれないよ。
本当は、自分の欲に走りたかったと思うよ……
我慢したんだね。
私なら、晶に縋ってる。
晶との恋に走ってる……
それが出来ない女だから、晶の心を鷲掴みにしたんだね……
あぁ……… マジ、カッコ良すぎでムカつく!!
ムカつくけど、物凄くいい女」
「ムカつくだろ?
ムカつくらいいい女だったから、忘れられなくて苦しい……」
「いいんじゃないの?
無理して忘れられなくても。
忘れるには惜しい女さ!
あーぁ、ムカつく!
これじゃあ、晶の事、口説けないじゃん!!」
「口説く気なんてなかっただろ?」
「あったよ!
ーーあったけど、先が見えちゃう勝負に負け試合に挑むほどバカじゃない!!
でも、最高の理解者にはなれるかもよ……?」
「最高の理解者!?」