溺れる恋は藁をも掴む
 店内は、賑わいをみせる人混み。

 妹さんのお目当ての東京限定のぬいぐるみやボールペン、シャープペン、クリアファイル、お弁当箱などをGET。

 学生さんが好みそうなものを一緒に選ぶ。

 並んで店内を歩いて探し、これだけでもドキドキもん。

 「有難うね。
まずは、あいつの言っていた一番欲しいものを買えたよ。
一人でこの店に入るのは、さすがに勇気いるね……」


 「確かに、店内は店員さん以外は女性だらけですものね…
黒崎さんだけでこのお店はキツイですね」

 「華ちゃんが居て助かったよ」

 笑顔で言われると、役に立てたようで、こっちまで嬉しくなった。

 「他に見たいとこある?」

 「大丈夫ですよ!
可愛いキャラクターのお店がいっぱいですね。
ただ、買うまでのファンじゃないんで、いいです」

 「そっか。
じゃあ、ランチ行く?
華ちゃんの連れて行ってくれるお店、楽しみだよ」

 「いろいろ考えたんですが、ハンバーグやお肉のランチが、安くて美味しいところあるんですが、そこはどうですか?」

 「うん、ハンバーグ好きだよ!」

 「なら、そこにしましょう!」


 私達はまた歩き出す。

 いよいよデートらしいデートのスタートかな?
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