Soldier President
ちょうどその時、ロスタムの持っていた無線機に連絡が入った。

イグラを渡された兵士からだ。

『今…原子炉の前にいます…これから内部に入ります…』

「そうか、わかった」

『命令は果たします…だから、どうか俺の家族や友人にだけは…』

「ああ、いいだろう。約束は守ってやる。何の心配もなく死ぬといい」

『っ…!』

無念の声と共に切れる無線。

今からバニング達がどんなに急いだところで、原子炉内部へと入っていく兵士のもとへは間に合わない。

「残念だったなニコライ!」

ロスタムが嘲笑した。

「貴様が愛した祖国は、放射能によって全土が汚染される!」

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