Soldier President
自らの上に馬乗りになったニコライ。

冷徹な、氷のような蒼い瞳が、ロスタムを冷ややかに見つめる。

「く…くっ!この!」

ロスタムは諦めない。

ただ馬乗りになっただけじゃないか。

こっちはナイフを持っているんだぞ!

下からナイフでニコライの顔面を突こうとする。

しかし、下からの攻撃というのは想像以上に容易ではない。

ニコライが両足を閉じ、ロスタムの胴を締めるようにするだけで、距離がとられ、ナイフは届かなくなる。

腹の上に軽く乗っているだけで、完全にロスタムの動きはコントロールされてしまうのだ。

「只の馬乗りと思っているほど、柔(やわら)の底は浅くない」

そう言って、ニコライは伸び切ってしまったロスタムのナイフを持つ手を摑み。

「!!!!!!!」

瞬時にして腕ひしぎ逆十字固めに移行。

ロスタムの腕をへし折る!

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