Soldier President
…ニューヨーク、とあるバー。

「!」

1杯やっていたバニング・ロスの上着のポケットで、スマホが着信する。

片手でスコッチのグラスを持ったまま、片手でスマホを取るバニング。

「もしもし?」

電話に出るバニングの姿を見ながら。

「…仕事の依頼かしら?」

ショートカット、褐色の肌の女性、ハル・グランベリーがカクテルのグラスを傾けた。

「最近は商売繁盛で有り難い事だ。この間は中米でお前ら2人死にかけた事だし」

ウルフカット、無精髭の男、ヒュー・ヴァレンタインがビールを呷って笑う。

「しつこいわね、結果的に仕事は達成したんだからいいじゃない」

「ハルはもう少し爆弾の勉強をすべきだな」

「衛生兵の癖に生意気ね」

「その衛生兵よりスキルが足りてないんじゃ頂けないな」

「今に見てなさい、あっという間に差を付けてやるから」

フォークで皿の上のチョリソーを突き刺すハル。

「怖い怖い」

肩を竦めてヒューが言う。

そんな言い争う2人を見ながら。

「緊急の仕事だ」

バニングはスマホをポケットに入れた。

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