狂愛なる幼馴染
「…早瀬くんだよ。今日、愛結に頼まれて合コン行ったの。そこで会ったヒト。…昴のこと、嫌なわけない。昴がいてくれないと…よくわからないけど、いやだ。そんなこと、言わないで」


わたしが真っ直ぐに昴の目を見て伝えると、昴は眉間にシワを寄せ、必死に何かに耐えるような顔をした。


昴は何かを言いかけて、わたしの肩に頭を乗せた。


「怖いんだ。梓が離れて行きそうで…梓に嫌われたくないのに、感情が…制御できないんだ。早瀬ってどんなやつ?なんで楽しそうな顔してんの?なんでっ、俺のいないとこで…」


わたしは大きな体を抱きしめようとして、思い直して、伸ばした腕で昴の体を離した。


< 34 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop