狂愛なる幼馴染
それでも、鼻先が触れ合う距離のまま。


昴の美しい茶色の瞳はわたしを捕えて離さない。


「なんで抵抗しない…?」


欲を丸出しにした瞳の奥に戸惑いと焦燥を窺える。


「…ごめん、昴」


「…どういう意味?」


堪えきれず、目をそらしたわたしを逃がすまいとわたしの顔を男らしい大きな手で挟む。


「わたしは…昴の気持ちには答えられないよ」


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