これを『運命の恋』と呼ばないで!
「貴女の周りには不思議なオーラが漂ってるの。ピンチが起こってもそれを回避できる様な強い味方が在るみたいです。だから、もしかするとその方と結婚すれば、死も回避できるかもしれません」
「ほ、本当ですか!?」
ホッとする様な智花の溜息が隣から聞こえた。
「あ…でも、そんな味方みたいな人、私の周りにはいません!」
いるのは口喧しくて厳しい先輩と、ミスする度にまたか…と呆れる同僚達だけ。
家族とは結婚なんてできないし、そもそもうちは皆、女系家族だった。
「貴女が気づかないだけで、きちんとそういう人がいるみたいです。よく周囲を見渡してみて御覧なさい。貴女の味方はきっと何処かにいる筈ですから。
今のところは念の為、守護輪を渡しておきます。気を入れておきますからどこへ行くにも必ず持ち歩くようになさって下さい」
「あ、ありがとうございます」
やはり全部を信じきれずに館を出た。
帰る道すがら、クレハさんの得意分野は悪霊払いだと智花から教えられた。
「私自身、学生の頃被害に合ってたストーカーを排除して貰ったことがあるの」
「ふぅん。不思議な力を持ってるのね」
窓からから外を眺めて呟いた。
クレハさんの念が込められた守護輪は小さな木玉が繋がった腕輪で、その木は館へ向かう前に参った神社のご神木の古枝が使われているのだと教えられた。
「ほ、本当ですか!?」
ホッとする様な智花の溜息が隣から聞こえた。
「あ…でも、そんな味方みたいな人、私の周りにはいません!」
いるのは口喧しくて厳しい先輩と、ミスする度にまたか…と呆れる同僚達だけ。
家族とは結婚なんてできないし、そもそもうちは皆、女系家族だった。
「貴女が気づかないだけで、きちんとそういう人がいるみたいです。よく周囲を見渡してみて御覧なさい。貴女の味方はきっと何処かにいる筈ですから。
今のところは念の為、守護輪を渡しておきます。気を入れておきますからどこへ行くにも必ず持ち歩くようになさって下さい」
「あ、ありがとうございます」
やはり全部を信じきれずに館を出た。
帰る道すがら、クレハさんの得意分野は悪霊払いだと智花から教えられた。
「私自身、学生の頃被害に合ってたストーカーを排除して貰ったことがあるの」
「ふぅん。不思議な力を持ってるのね」
窓からから外を眺めて呟いた。
クレハさんの念が込められた守護輪は小さな木玉が繋がった腕輪で、その木は館へ向かう前に参った神社のご神木の古枝が使われているのだと教えられた。