これを『運命の恋』と呼ばないで!
一組の男女がキョトンとした表情でこっちを見ていた。
女性はパチッと瞬きをして、男性は無表情に近い顔つきで睨んでる。
目元は何となく先輩に似ている男性と口元はそっくりな女性。
まさか…とは思うけど、先輩のご両親?
もしも、そうだとして、何故この場に私が呼ばれたの?
「父さん、母さん、僕の付き合ってる人です」
(えっ!?)
先輩の言葉にギョッとした。
(どういうこと!?私は先輩とは付き合ってないよ!?)
「名前は若山夏生さんと言います。ナッちゃん、僕の両親です」
さらりと何でもないことのように紹介された。
目が点になり、辛うじて頭だけ下げた。
「は、初めまして……若山です……」
お辞儀をしながら目眩を感じる。
これではまるで、私が先輩の彼女みたいじゃないか。
「あの……」
否定しておかないと。
このままでは嘘をつくことになる。
「私……」
「大学の2年後輩なんだ」
タイミングが早過ぎる。
私の目の前に立ちはだかり、先輩は間髪入れず話し始めた。
「在学中、僕達ずっと付き合ってたんだ」
ねっ…と視線を送られる。
振り向いた先輩の顔が神妙過ぎて、思わず答えに詰まった。
「そうです」とも言えず俯いた。
その私に向かって、先輩のお母さんが問いかける。
「本当なの?」
嘘ではない。
だから、コクン…と頷いた。
女性はパチッと瞬きをして、男性は無表情に近い顔つきで睨んでる。
目元は何となく先輩に似ている男性と口元はそっくりな女性。
まさか…とは思うけど、先輩のご両親?
もしも、そうだとして、何故この場に私が呼ばれたの?
「父さん、母さん、僕の付き合ってる人です」
(えっ!?)
先輩の言葉にギョッとした。
(どういうこと!?私は先輩とは付き合ってないよ!?)
「名前は若山夏生さんと言います。ナッちゃん、僕の両親です」
さらりと何でもないことのように紹介された。
目が点になり、辛うじて頭だけ下げた。
「は、初めまして……若山です……」
お辞儀をしながら目眩を感じる。
これではまるで、私が先輩の彼女みたいじゃないか。
「あの……」
否定しておかないと。
このままでは嘘をつくことになる。
「私……」
「大学の2年後輩なんだ」
タイミングが早過ぎる。
私の目の前に立ちはだかり、先輩は間髪入れず話し始めた。
「在学中、僕達ずっと付き合ってたんだ」
ねっ…と視線を送られる。
振り向いた先輩の顔が神妙過ぎて、思わず答えに詰まった。
「そうです」とも言えず俯いた。
その私に向かって、先輩のお母さんが問いかける。
「本当なの?」
嘘ではない。
だから、コクン…と頷いた。