これを『運命の恋』と呼ばないで!
背中を向けて歩き出した。


先輩と会えて一つだけ理解できたことがある。


私が青空先輩に返せるのは感謝の証のみ。


教えてもらったことを全て、仕事上に活かすことだけだ。





(変わろう。私……)


一度には出来なくても、先輩の旅立つ日までに土台作りだけでもやろう。

もう二度と逃げたり、やる前から「でも」を言ったりなんかしない。



とにかく頑張る。


そして、先輩に認めてもらうんだ。



(婚期とか死期とかも考えないようにしよう)


ビクついたところで、人生はいつかは終わる。

悔いのない生き方をすればいい。

それで急に終わっても良いくらいに、頑張って生きよう。



(鐘を鳴らすのは誰と…なんて関係ない。鳴らす鐘自体、幸せなものかどうかも謎)



そう思ったら、お先真っ暗みたいな気分が少しだけ晴れた。


私の未来もほんの少しだけ明るい?


細やかだけど輝かしい未来に向けて、胸を張って生きようと誓ったーーー。



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