これを『運命の恋』と呼ばないで!
「墜落って何……どうしてナツが死ぬの……」
膝をついたまま何も考えれなくなった。
血まみれの女性が助けを求める夢を見たと連絡してきたクレハさんは、とにかくもう一度ナツの魂に呼びかけてみる…と言い、電話を切った。
「トモちゃん」
同居人の鶴井君は私の体を抱きしめ、何度も何度も、「きっと大丈夫、生きてるから」と囁いてくれた。
「恭平さん……」
そうだと祈りたい。
絶対に生きてると信じたい。
ーーーでも、ナツからの連絡はなく、何の進展もないまま朝を迎えることになった。