これを『運命の恋』と呼ばないで!
現実2
空君達の乗った飛行機が墜落したというニュースが飛び込んできた時、オフィス内では「まさか…」の声が飛び交った。
耳の早い新聞社や報道関係者からの問い合わせが殺到する中、総務課では全員がその対応に追われた。
「現在、状況を確認中です。本人との連絡も取れておりませんし、墜落した航空機に実際乗っていたかどうかも定かではございません」
「未だ状況は不確かです。分かり次第報告は致しますので、今暫くお待ち下さい!」
何度も同じセリフを言いながら、手につかない仕事を前に落ち込む。
誰もが生存を信じてはいた。けれど、絶望的な気持ちも同じくらい抱え込んでいた。
(私がナッちゃんの気持ちを教えたばかりに……)
自分が言った言葉の数々を思い出しながら、私は今更のように恨めしく思った。
まさか、こんな結末が待ってるなんて思いもしなかった。
式を挙げた時の二人の笑顔は今も胸に残っているのに。
あの幸せそうな笑顔に二度と会えないと言うのだろうか。
ならば、私は一体どうすればいいのか……。
「由樹」
休憩スペースのソファに座り込み、ぼんやりと空を見つめる私の側に彼が来た。
「……大輔さん」
総務部長の小林大輔は私の彼氏でもある。
空君の異動に関しては彼も心を痛めていて、同じように疲れきった表情で腰かけた。
「連絡は?」
言葉少なに聞く彼に首を振る。
耳の早い新聞社や報道関係者からの問い合わせが殺到する中、総務課では全員がその対応に追われた。
「現在、状況を確認中です。本人との連絡も取れておりませんし、墜落した航空機に実際乗っていたかどうかも定かではございません」
「未だ状況は不確かです。分かり次第報告は致しますので、今暫くお待ち下さい!」
何度も同じセリフを言いながら、手につかない仕事を前に落ち込む。
誰もが生存を信じてはいた。けれど、絶望的な気持ちも同じくらい抱え込んでいた。
(私がナッちゃんの気持ちを教えたばかりに……)
自分が言った言葉の数々を思い出しながら、私は今更のように恨めしく思った。
まさか、こんな結末が待ってるなんて思いもしなかった。
式を挙げた時の二人の笑顔は今も胸に残っているのに。
あの幸せそうな笑顔に二度と会えないと言うのだろうか。
ならば、私は一体どうすればいいのか……。
「由樹」
休憩スペースのソファに座り込み、ぼんやりと空を見つめる私の側に彼が来た。
「……大輔さん」
総務部長の小林大輔は私の彼氏でもある。
空君の異動に関しては彼も心を痛めていて、同じように疲れきった表情で腰かけた。
「連絡は?」
言葉少なに聞く彼に首を振る。