これを『運命の恋』と呼ばないで!
「悪かった。そっちについても謝る」
カタン…と椅子から立ち上がり、茶系に染めた髪の頭頂部を見せた。
「ごめん。いきなりで驚いたのもあった」
涙目になりながらその言葉を受け止めた。
先輩は顔を上げ、困ったように微笑んだ。
「まさか、お願いというのが逆プロポーズだとは思わなかったから少し面喰らった。
そんなのはドラマか漫画の中でしかないと考えていたし、占いのこともお前がそこまで悩んでいるとは知らずにいたから…」
何処までも正直すぎる先輩に度肝を抜かれる。
私が先輩に言ったことは、やはり立場としてはマズかったかもしれない。
「………すみませんでした」
言いたいことをあれこれと言ってしまった。お陰で少しだけ冷静にはなれた気がする。
「いや、こっちも酷く拒否ったから悪い」
お互いに目を配って謝った。
私の目に映っている人は、一見穏やかそうな顔をしているみたいだけど気のせいだろうか?
「誤解が解けたところで仕事を始めるぞ!今夜は若山の仕事ぶり一つで、昨夜よりも早く帰れると俺は信じてるからな!」
「えっ…」
「何だよ」
「あ…いえ、何でも」
(気のせい?今、『バカ山』って言われなかった気がする)
立ち上がってた先輩は椅子に座り直し、さっきと同様に規則正しい音を立て始める。
頭の切り替えが早過ぎてついていけないけど、私の頑張り一つで早く帰れると教えてくれた。
(それなら……やるしか無い!)
傷ついた心を掬い上げてくれた先輩。
貴方はやっぱり、私の救世主なのですか?
カタン…と椅子から立ち上がり、茶系に染めた髪の頭頂部を見せた。
「ごめん。いきなりで驚いたのもあった」
涙目になりながらその言葉を受け止めた。
先輩は顔を上げ、困ったように微笑んだ。
「まさか、お願いというのが逆プロポーズだとは思わなかったから少し面喰らった。
そんなのはドラマか漫画の中でしかないと考えていたし、占いのこともお前がそこまで悩んでいるとは知らずにいたから…」
何処までも正直すぎる先輩に度肝を抜かれる。
私が先輩に言ったことは、やはり立場としてはマズかったかもしれない。
「………すみませんでした」
言いたいことをあれこれと言ってしまった。お陰で少しだけ冷静にはなれた気がする。
「いや、こっちも酷く拒否ったから悪い」
お互いに目を配って謝った。
私の目に映っている人は、一見穏やかそうな顔をしているみたいだけど気のせいだろうか?
「誤解が解けたところで仕事を始めるぞ!今夜は若山の仕事ぶり一つで、昨夜よりも早く帰れると俺は信じてるからな!」
「えっ…」
「何だよ」
「あ…いえ、何でも」
(気のせい?今、『バカ山』って言われなかった気がする)
立ち上がってた先輩は椅子に座り直し、さっきと同様に規則正しい音を立て始める。
頭の切り替えが早過ぎてついていけないけど、私の頑張り一つで早く帰れると教えてくれた。
(それなら……やるしか無い!)
傷ついた心を掬い上げてくれた先輩。
貴方はやっぱり、私の救世主なのですか?