わがまま姫の名推理
この謎は正直きちんと解けたとは言えない。
しかし、だいたいそうであろう、というところまではわかっている。
1人で考えるよりは、というやつだ。
「お手上げか?」
しばらく時間が経ち、あたしはしかめっ面の一弥に聞く。
「そう言うお前はなにかわかってんのか?」
やはりそう聞いてくると思っていた。
「知りたいか?」
まだ半分しかわかっていないが。
「……くそガキ」
するとそのような一弥のつぶやきが聞こえてきた。
「おい。なにか言ったか?」
「いいえ、なんでもございませんよ、お嬢様」
おお……
こういう扱いも悪くないな。
「で?もうお手上げか?」
「うっせぇな。今考えてんだよ」
ウサギよりは期待しているが……
時間をかけすぎるのは好きではない。
「ではもう少し待つとしよう」
しかしあたしも完璧に謎が解けたわけではない。
最後まで調べるとしよう。
なるほど……
そういうことだったのか……
「三崎、あの……」
すると一弥が控えめに言ってきた。
「なんだ?」