わがまま姫の名推理



は…………?


どうした、こいつ。



ついにキャラ崩壊か?


こんなこと言うようなキャラではなかったと思うのだが……



しかし、それ以前に気持ち悪い。



「そんなことよりさ!」



すると櫻井滋が遮った。



「早く喫茶店に行こ!あの懐かしの!」



どうやら早くあの喫茶店に行きたいらしい。



「そうですね、お話もありますし」



結局変わらず敬語か。


ウサギらしくていいが。



「一弥、置いてくぞ」



あたしたちが歩いていると一弥はついて来ていなかった。


新田海が急かすように言った。



「……悪魔が」



おお、新田海にそのようなことをつぶやくとは一弥もチャレンジャーだな。



「なんか言ったか?」



聞き取れていたはずなのに、新田海はそう言った。



しかし一弥は黙ったままなにも言わない。



「一弥ぁ?」



なにが何でも言わせようと、新田海は一弥を思いっきり睨んだ。


すると一弥は一目散に逃げていった。



「待て、こら!」



あーあ、追いかけていったな。


面倒ごと増やして……



「ウサギ、車に乗るのであろう?」


「うん。滋さんもどう?」



あ、敬語が抜けた。



「乗るよ。てか、雪兎くん敬語なくなったね!ついでに僕のことは滋でいいよ。みさきちゃんもね」



ならば遠慮なく。


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