悲しみの果てに

••綾香


私は、友人のお見舞いに
有沢総合病院に行き
有沢先生に一目惚れをした。

私の父は、四井製薬の社長をしていて
有沢総合病院の院長とも
親しかったので
お父様にお願いした。

今まで、色んな人と
付き合ってきたが
有沢先生程の男はいなかった。

お父様は、直ぐに有沢院長に
話をしてくれて
院長も恋ばなもない
息子を心配していて
丁度、良かったと
話しはスムーズに進んでいった。

私は、今付き合っている男を
無理矢理切ってから
有沢苳吾さんに嫁いだ。

両家の両親と私で
話しは、どんどん進み。

婚姻届けもだした。

新居も決まり
家具、家電も入り
生活をすることになった。

部屋は、3LDKで
寝室に私の部屋と苳吾さんの部屋だ。

その日、苳吾さんが、
帰宅した時に
「苳吾さん、
はじめまして綾香です。
宜しくお願いします。」
と、私は言った。

「苳吾です。
私は、仕事が忙しいので
病院に泊まることが多く
こちらには、あまり帰りません。
ですから、食事の準備とか
要りません。
それと、私の部屋は?」
と、言われて
「えっ、あっ、そちらです。」
と、言うと
苳吾さんは、その部屋に入り
朝まで出てくることは
なかった。

私は、自分で言うのも変だが
顔も綺麗だし、スタイルも良い
お手入れもキチンとしてる
今まで、男が靡かなかった事などない。

そして、私とベッドを
共に出来ることに
感激されども無視をされたこと
など一度もない。

えっ、苳吾さんって
あちら系なの?
それとも、疲れていて不能?
まさか、他に女?
でも、有沢のご両親からは、
彼女を家に連れて来たことも
一度もないと‥‥‥

まあ、今日は
私も疲れたので
明日、また話してみようと
思っていた。
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