俺様彼氏はShy Boy?


「こんな時間になっちゃったね」


大丈夫? と少し心配そうに海斗を見遣ると。


「何が?」


まったく気にしてる素振りを見せない。


もう10時。

いくらなんでも、もう帰らなくちゃいけないでしょ?


落ち着きのないあたしとは対照的に、ソファーに深く座り込んでくつろいでる海斗。


「俺、帰んないよ」


そんな爆弾を投下した。


「え…?」

「だから、帰らない。
今日、親いないんだろ? おまえ一人とか危なそう」


意地悪く言ってフッと笑う。

でも、ホントは心配してくれてるんだってわかって心が温かくなる。



しばらくソファーでまったりして。

海斗に借りたままだったDVDを観る。

海斗に寄り掛かって、ただ無言でテレビ画面を観る。

肩に回ってた手がたまにあたしの髪を撫でてくれて、その感触により感じたくて瞳を閉じた。

それが、なんとも心地良かった。


もうすぐ日付が変わる。

今は海斗はお風呂に入ってる。


「はぁ……」


無意識にでた溜息。

ソファーに身体を沈めた。


ドキドキしてる。

初めて一夜を共にするんだ。


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