俺様彼氏はShy Boy?
不安定な気持ち
休み明け月曜日。
いつものように登校して、いつもと同じ教室の中。
あたしの前には未来がいて。
あたしの後方では、相変わらず海斗が女の子に囲まれている。
「ほんと、ごめんね」
未来はそんな海斗たちとあたしを交互に見て、軽く頭を下げてくる。
「もう。大丈夫だって何回も言ってるでしょ? 未来は気にしすぎだよ」
そう言って笑っても、未来の顔は曇ったままで。
未来に気づかれないように小さな溜息を吐いた。
本当は謝らなきゃいけないのは、あたしのほうなんだよ?
そんなあたしの気持ちを知らない未来は、落ち込んだままで。
俯く未来の頭をポンポンと優しく撫でた。
結局、あのあと気まずくなってしまった未来たちはその場で解散だったらしい。
拓也くんに家まで送ってもらったみたいだけど。
それだけだった。
あの日、拓也くんは未来に告白するつもりだった。
それを知って喜んで、応援していたはずなのに。
結局、その機会をぶち壊してしまったのはあたしだった。
未来は何も知らない。
拓也くんがあの日、自分に告白するはずだったなんて微塵も思っていないはず。
だから、謝ることもできなくて。
モヤモヤしているこの気持ちを、どうしたらいいのかわからなくて困っていた。