俺様彼氏はShy Boy?


「お腹、すかない?」


どこからかいい香りが漂ってきて。

あたしたちはピタリと足を止めた。


「時間、大丈夫?」


そう言って時間を確認する未来に、あたしも同じようにケータイで時間確認した。


「家に電話すれば大丈夫だよ」

「じゃあ、夕ご飯食べて帰ろうか!」

「さんせーい!! かなり久しぶりじゃない!?」


大袈裟なくらいはしゃぐあたしを、未来は呆気に取られたように目を丸くして。


「そんなに嬉しかったの?」


クスクスと笑う。


「行くなら、やっぱりあの店でしょ!?」


そう言うあたしに、未来はコクコクと頷いて。

あたしたちは安くて美味しいと有名なハンバーグの店を目指した。


いつもは平日でも満席だったりするけれど。

今日はまだ少し時間が早めだったため、すぐに案内されて。

どれにする? とメニュー表とにらめっこ。


いつものことなんだけれど。

未来が頼むものと、あたしが注文するものはだいたい一緒だったりする。


今日は和風ハンバーグの気分。


「未来は決まった?」

「うん、決まったよ~ 比奈は?」

「決まったよ!! 今日は…」


そう言って、メニュー表を指すあたしの指と、未来の指が重なった。



「和風ハンバーグ!!」
「和風ハンバーグ!!」


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