俺様彼氏はShy Boy？

その言葉とともに、あたしの頬に涙が伝った。

もう、我慢なんてできなかった。

下唇をかんで、睨んだままの瞳からぽろぽろと零れていく。


そんなあたしを見て、海斗の顔が歪んでいった。


「おまえ、俺を疑ってんの？」


疑ってるも何も、美佳に言われた言葉を思い出すと悔しくて。

余計に涙が溢れてくる。


美佳のあの勝ち誇った顔。

あたしを見下した笑み。

あの自信満々の態度。


「あたしみたいな幼児体型には、その気にならないんでしょ？」


ポロポロとこぼれる涙を止めることはできない。


「…あたしには欲情、しないんでしょ？」


美佳に言われたときもショックで息が出来なかった。

惨めで、どこかに消えてしまいたかった。


だけど、自分で言葉にしてみたら、自分自身で“それ”を認めてしまったようで…

もっともっと苦しかった。


胸がえぐられたように痛くて、その苦痛に顔が歪んでいく。


「誰がそんなこと言った？」

「………」

「俺のこと、信用してないってことか」

「………」