俺様彼氏はShy Boy?
あたしばかりが好きなんじゃないかって、何度もそう思った。
海斗が欲しかったのは“彼女”という隣においておく都合のいい女で。
彼女がいることで、今までより多少は海斗に告白する女の子が減った。
その代わりに、『身体だけでいいから』という女の子が集まってきたのも事実。
時折見せる優しさとか、あたしだけに見せるワガママなところとか。
あたしは海斗の特別だと思ってた。
だから、海斗の言葉を素直に信じてきたんだ。
一線を越えない。
その言葉を素直に信じてきた。
……違う。
信じようって、自分に言い聞かせてきた。
美佳だけじゃないかもしれない。
いつも海斗の周りにいる取り巻きたちも、
みんな、海斗と寝てるのかもしれない。
そう思い始めたら、もうどうにも止めることなんてできなかった。
「別れる、別れる!!
もう、海斗と一緒にいるのヤダ!!」
あたしの素直な気持ち。
海斗のことが好きすぎて。
海斗と一緒にいるのがツライ。
「…本気で言ってんの?」
「今、冗談でそんなこと言ったってしょうがないでしょ!!」