俺様彼氏はShy Boy?
空虚な心
「これなんて、未来に似合いそうじゃない!?」
ある日の昼休み。
今日も雨のため教室でお弁当を広げながら。
友だちに借りた雑誌をペラペラとめくった。
そこにあったのは水着特集に二人で釘付けになっていた。
新しい水着が欲しいという未来に、あたしが指差した水着を見て軽く睨みつけてくる。
真っ黒な大人っぽいビキニ。
布の面積が小さくて、よほど身体に自信がないと無理な感じ。
「こんなセクシーなのは無理です」
もう…と、溜息をつく未来を見てクスクスと笑った。
「充くんから聞いた?」
「ああ、うん。夏休み入ったらプール行かないかって言われたけど?」
「比奈はどうする?」
「うーん…」
未来は拓也くんから誘われたみたいで。
雑誌のページをめくりながらあたしの返事を待っていた。
視線は夏服の着まわし特集に釘付けって感じではあるけれど。
あたしの答えを今か今かと待ってるだろう。
結局、未来と拓也くんはあれ以来進展なし。
お互いの予定が合わないのもあるだろうけれど、本当にそれだけなのか…って思う自分もいる。
あたしのせいなんじゃないだろうか…って。