俺様彼氏はShy Boy?
「どうなの? 最近先生と……」
ほらやっぱり。
先生はそんなんじゃないと言っても。
まったく信じてない未来に、ちょっとうんざりしてるんだ。
「未来が思ってるよなことは何もないよ?」
「あたしが思ってること? さて、それはどんなことなのかしら?」
教えてごらん。
そう言って、あたしの顔を覗き込む。
「保健室行ったって、雑用を押し付けられてるだけだし…」
「それでも、毎週のように会いに行くでしょ?」
「それは…」
深い意味なんてない。
そう答えようとしたのに。
未来の顔を見たら言葉が出なかった。
「未来…?」
ねえ、どうして…そんな切ない顔してるの?
眉を下げた曖昧な笑みを作る未来を、見つめるだけで何も言えなかった。
黙ってしまったあたしのかわりに、未来がそっと口を開く。
「少しだけ、先生に嫉妬」
「えっ…?」
「比奈をそんな優しい顔にしてるのは、先生の存在が大きいからなのかなって」
「そんなことないよ」
「いろいろが吹っ切れたのだって、先生のおかげでしょ?」
「…未来」
「あたしじゃ、役不足なのかなって思ったら…さ。なんか寂しくなった」