俺様彼氏はShy Boy?
あたしの言葉に何も反応しない未来に、焦りからだんだんと顔が引きつっていくのがわかった。
まさか、未来が怒るなんて思ってもみなかったあたしはどうしたらいいのかわからなくてアタフタしてると。
「…土曜日」
「…えっ?」
「水着買いに行くの、付き合ってくれたら許してあげる」
そう言う未来は、ニヤリと笑う。
アタフタしてるあたしを見て、楽しんでるって顔。
「そんなことで、あたしが怒るわけないでしょ?」
困った顔をしていたあたしを見てケラケラ笑う未来に、今度はあたしのチョップが飛んでいく。
だけど未来は、ヒョイッと軽くよけて。
「残念でした~!!」
子供みたいに無邪気な笑顔であたしを見た。
そんなふうに教室の中で騒ぐあたしたちを。
美佳が鋭い視線で睨みつけていたなんて、まったく気がつかなかった。
「…うざっ」
そんな吐き捨てられた言葉は、あたしたちには届くことはなかった。