俺様彼氏はShy Boy?


調子になんてのってないし。

美佳をイライラさせてるつもりもない。

教室ではいつも海斗の隣にいて、

いつもベタベタ海斗に触れて。

放課後だって海斗を独り占めしてる。


それに、美佳は海斗が普段見せないような顔を知ってるんでしょ?

そんな美佳にイライラするって言われたって。

どうしろって言うの。


「…もう、ほっといて」

「はあ?」

「もう、いいじゃない。海斗とは別れたし、海斗のこと好きじゃない。
もう、忘れたいの。もう嫌なの。全部、全部嫌なの…」


何が嫌って。

こんなになっても、まだ海斗が好きで。

いまだに、女の子に囲まれてる海斗を見ると胸がズキズキ痛くて。

海斗の声が聞こえると涙が出そうになって。


今日、海斗に話しかけられたことが嬉しくて泣きそうだった自分がだ。


未来に言われたこと。

全然違うよ?

まだ、何にも吹っ切れてなんかいない。

まだ、身動きが取れなくて…苦しくてもがいてる。


保健室へ行くのは。

そんな自分をさらけ出しても大丈夫な場所だからだよ。


< 278 / 479 >

この作品をシェア

pagetop