俺様彼氏はShy Boy?
「どうして…」
ねえ、どうしてそこまでしてくれるの?
あたしなんかの為に、どうして…――
涙で視界がぼやけて、頭にかかったままのタオルで顔を押さえつける。
涙が止まらなかった。
懸命に嗚咽を抑えるも、微かにタオルから漏れてしまう。
「ガキはすぐ泣く」
フッと呆れた笑みと、近づいた気配。
ゆっくり顔を上げれば、不敵に笑う先生がいた。
髪から滴る雨が、先生の大人の色気をさらに引き立ててた。
そんな先生に不謹慎だと思いながらもドキドキしてしまう。
「先生…どうして?」
「何が?」
「無駄だって言ったくせに…」
先生に傘を差してあげて、そっと見上げると。
濡れた髪を掻きあげて、クイッと口角を上げた。