俺様彼氏はShy Boy?

傾く気持ち




「あれ? 耳どうしたの?」


次の日。

いつものようにあたしの席で未来と話をしてるとき。

たまたま耳に髪をかけたあたしを見た未来は、怪訝そうにあたしを見つめた。


昨日、先生に貼ってもらった絆創膏は、家に帰ってお風呂に入ったときにはずした。


よほど強く引っかかったのか。

それほど出血はしなかったものの、耳たぶが赤く腫れていて。

鏡に映るそれは、見ているだけで痛々しかった。

それを隠すようにまた絆創膏を貼った


それを見た未来は、不思議そうにあたしを見つめ。

あたしが何か話すのを待っているようだった。


あたしの右耳に海斗にもらったピアスがあったこと。

未来はしっかりと知っていたはずなのに。

そのことにはあえて触れなかったこと、気づいてたよ。


「昨日、洋服に引っ掛けちゃって…」

「うわ、痛そ…」

「うん、痛かった」


あたしが苦笑すると、未来も眉を下げて同じように笑う。


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