俺様彼氏はShy Boy?
笑顔の裏側
文化祭当日。
あたしは休憩室兼案内所のパイプ椅子に腰を下ろして、前にある机に頬杖をつきながら外を眺めていた。
今日もいい天気。
毎年なぜか文化祭だけは天気がいい。
キレイなスカイブルーの空を眺めて、小さな溜息を吐きそうになって慌てて飲み込んだ。
いけない、いけない。
今は当番中で、ここには生徒だけじゃなく一般のお客さんもいる。
今のこの時間は、あたしと未来の担当の時間で。
文化祭に来た他校の生徒や一般のお客さんに道案内やイベントの案内、忘れ物などを扱ったりしているんだけど……
さっきから、何度も溜息がこぼれそうになるのは。
今、目の前にいるこの人たちにイライラしてるからだった。
派手な髪色。
着崩した制服は、本人たちは格好いいと思ってるかもしれないけど。
だらしなくてかっこ悪い。
耳にはピアスがいくつもついていてるし。
ごつめのアクセサリーをジャラジャラと身につけている。
この辺ではあまり評判の良くない男子校の生徒たちが、さっきからあたしのことを見てはコソコソと何かを話していた。