俺様彼氏はShy Boy?
隣にいるはずの未来は、さっき来たおばあさんを孫がいるという2年生の教室へと連れて行くために出て行ってしまって。
ここには、あたしと数名のお客さんと、その男子校生たちだけだった。
他のお客さんもいる手前、一応ニコニコ笑顔を貼り付けてはいるけれど。
その男子校生のことはなるべく見ないようにしてるのに。
さっきからあたしのことを品定めしてるような嫌らしい視線を感じてゾッとしてしまう。
自意識過剰?
そうかもしれないけど。
毎年、この男子校の生徒はナンパ目当てに文化祭に来るって有名だった。
あたしみたいな色気もないようなお子様を相手にするとは思えなかったけれど。
もしかしたら、彼らの目的は未来なんじゃないかと思うとソワソワと落ち着かなかった。
早く戻ってきて欲しい。
だけど、彼らがいるこの教室に戻ってきて欲しくない。
そんな複雑な心境のまま、窓の外を眺めてた。
ミッチャンに連絡して来てもらおうかと思った。
でも、この時間はミッチャンはクラスの模擬店の当番だって言ってたし。
近くを通ったクラスメートの男子に声をかけようとしたら、隣には可愛い彼女がいて話しかけられなかった。
だから、諦めて外を眺めてる。
そんなところだ。